「お迎えは日曜日の朝9時以降」と言われていた夫婦は迷うことなく速攻9時にお迎えに行った。

手術と検査の詳しい報告を聞いた後、サイトー君とご対面。

エリザベスカラーを巻いたサイトー君はすっかり怯えきっていてケージから出そうとしても「シャー!」とか「ギャー!」とか激しく抵抗した。

しかし家に帰りキャリーバッグから出してあげると、とたんに憑きものが落ちたように大人しくなり、ヨタヨタと歩いてトイレで用を足し、ごはんをムシャムシャと食べた。

病院ではまったく餌を食べなかった、と聞かされていたので「やっぱりお家が一番落ち着くんだね」、とおっさんと話した。

安堵感と罪悪感が入り混じってやっぱり涙が止まらなくなってしまった。